ブックタイトルmiyan(みやん) vol.17(ルックル)
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miyan(みやん) vol.17(ルックル)
Takumi工房を訪ねて…大崩竹細工店 二代目 大 崩 紀 明 さん(一級竹工芸技能士)鹿児島県伝統的工芸品竹 細 工 大崩竹細工店のある湧水町(吉松)川西地区は、鹿児島県の北部に位置し、水稲栽培や林業、清らかな水を利用した鱒の養殖が盛んな町です。秋口には川内川の上流で朝霧が発生し、幻想的な風景を見せてくれます。県境の交通の要衝として栄えるJR肥薩線吉松駅の近くに、お店を構えている「二代目・紀明さん」の工房を訪ねました。竹細工との出会い 昭和時代から、父親が地元吉松(湧水町)で竹細工店を営んでいた事に加え、暮らしの中に竹製品が使われ、当たり前の様に、ごく自然に興味を持ち始めました。 その後、雅やかな文化が開花した京都で修業を積むことになりました。初めは先輩方の軽やかで正確な手さばきに圧倒され、その卓越した技の習得に努めた10年でした。その伝統技術を今日まで引き継げる事に感謝し、光栄にも思えます。竹細工とは 日本古来より重宝され、茶道具は勿論、弓道、雅楽器や日用品など、近代ではエジソンのフィラメントに使用された事でも知られ、建築物の天井や壁材・インテリアまで工業用品としても幅広く使用されています。 竹細工に向く、いわゆる真竹は、三年ものが適しており、湿気や虫の少ないとされる旧暦8月から正月までの間に切り出します。これも伝統の智恵です。囲炉裏などで長い時間をかけて燻された本すす竹などを使用するものなど、竹の材質で作品の「生かし方」が変わる竹細工。また、網代編みという技法を多く用い、美しい網目は竹でできたとは思えない繊細かつ重厚な逸品であり、「手作り」でしか表せないまさに熟練の技術が必要です。わび・さびを好む日本人の美徳は、無駄を排し、本質を極限まで追求された形(精神)であるように思います。竹工芸の魅力 竹製品は、編み終わってから「乾燥」「染色」などの工程を経て完成します。その段階で湿気を嫌うために特に時間がかかりますが、弾力性があり、加工しやすいので日常の様々な用途に適した物を作れます。あじろ????????????????????????????????????????????????????????????36